会社員 女性
第1セッション
第1回目を終えて、常に呼吸に意識を向けて過ごしてみると、 自分がいかに、浅い呼吸をしていたかということに気付かされた。 そして、今までよりも、身の回りの匂いに敏感に反応するようになり、 一呼吸のストロークがとても長くなった。セッションの始めに、解剖学のテキストで胸郭の説明していただいたのは 呼吸時の自分の体の動きをイメージするのにとても役立っている。 セッション後、わずかながら体の重みを足裏で感じられるようになった。 足が地面に吸い付くような感覚で歩くことが出来た。 帰りの電車では途中熟睡してしまった。
今までガチガチに固まっていた体ではなかなか体感するのは難しいが、 脱力の感覚を早くつかめるようになれたらと思う。
第2セッション
スキーやスケートなど、膝の柔らかさが求められ、 重心移動がポイントとなるスポーツが小さい頃から苦手でした。 普段、普通に立っているだけでもふらつきますし、 これはきっと足にも問題があるんだろうなぁと思っていました。 案の定2回目のセッションでは、特に右側に癖があることがわかりました。足が沢山の骨で構成されているということを、セッション前の解剖学ミニ講座で 知りました。びっくりしました。そして、普段いかに足裏を感じていないか、 指の存在を忘れていたか、に気付かされました。「足指を動かしてください」と 言われても、普段やり慣れていない動作なので、え?と戸惑うばかり。 宮井さんの腹部に預けた状態の足裏を「感じてください」と言われても、 え?足裏を感じるってどういうこと?と、頭の中は ”?” でいっぱいでした。 相変わらず脱力は苦手だし、イメージングも出来てるのか不安だし、 今回はあまり変化を感じられないのかなぁ、と思いながらセッションを受けていました。
ところが、いざ終わって立ってみると、何かが違う。 脚と足がバラバラになった感じ。膝が柔らかく、足裏が横に平べったくなった感じ。 「足が人より薄いから骨が床に当たって痛いでしょ?」と、よく靴屋さんに言われていましたが、 おそらく今までは、そんな薄い足を庇うため、無意識のうちに足裏を床につけないように 歩いていたのではないかと思われます。今回のセッションで、広がった足裏が床をつかみ、 柔らかくなった膝がクッションとなり、これまでと違う感覚で歩くことが出来るようになりました。 この感覚がどれだけ持続するのかわかりませんが、可能な限り、いい状態で持続させたいと 思っています。
第3セッション
3回目は肩から腰にかけて主に側面に働きかけてもらう回でした。 私の場合は右側に癖があるので、右側にかなり時間をかけていただきました。 「左は右の先生ですね」と宮井さんがおっしゃっていたように、 左で出来ることが右では出来ず、自分の体のアンバランス具合に今更ながら気付きました。 今まで、整体などで「肩甲骨周りが固まっている」とよく言われていましたが、 今回しっかりと肩甲骨を回してほぐすことが出来たので、かなりすっきりしました。 収縮している右側の腰方形筋を使って足を伸ばす、という動作をしたとき、 宮井さんが引っ張っている私の右足が、まるでゴムのように伸びていったのが笑えました。終わって気付いたことは、
-下半身が上半身の重みを感じるようになった。
-前へ出る癖のあった右肩が、常に後ろに引っ張られているような感じがする。
-腰周りが暖かくなった。
-背中に気配を感じるようになった。
-腕の重みを感じるようになった。
-足音が大きくなった。
などです。
そして引き続き、2回目で調整してもらった膝下(特にふくらはぎ)は柔らかく (以前は常にパンパンに張っていました)、膝のクッションを使って歩くことが出来、 時々意味もなく走り出してしまうという、子供のような動きをしています。 2回目から少々日が経っていたので、前回のセッションの記憶が薄れているのでは、 と心配していましたが、体はちゃんと覚えていてくれたようです。
第4セッション
4回目は主に上腿と股関節周り、および背骨の調整でした。まず最初に見せていただいた、これまでのセッション前後の写真で、 明らかに右体側が縮んでいることがわかりました。 今まで、鎖骨が平行でないことや、パンツ丈が違っているなど、 体の左右がアンバランスという事実には気付いていましたが、 その理由が今回やっと目で見て確認できました。 自分の体なのに、自分が一番わかっていなかったようで恥ずかしいです。
最初に、腰方形筋を伸ばすエクササイズなどを教えていただいてから セッションに入りました。背骨を一つずつ調整して、その後脚のストローク。 「今回は痛いかもしれません」の言葉通り、内腿あたりへのストローク時は 若干痛みを感じました。
頭痛に気をとられていたせいもあり、セッション直後は特に変化を 感じられなかったのですが、翌日以降は気づきの連続です。 まず、下肢全体を使って歩いているという感覚を得られました。 自分がまるでASIMOになったような気分でした。 (ロボット的に歩くのがいいのか悪いのかは別として) 今まで気付かなかった股関節の動きにも注意が向くようになり、 さらに地面を踏みしめているという感覚がつかめるようになりました。 ここ2年ほど履き続けているストロバーの靴がしっかりと足裏の アーチにフィットするようになりました。 また、O脚気味なのに、歩くときに膝が触れ合うようになりました。 正座をすると異常に足がしびれるようになったのは、 別の原因があるかもしれませんね。
少しずつ、自分の体と向き合えるようになって来ました。 これらの感覚をできるだけ忘れずに、次のセッションを迎えたいと思います。
第5セッション
5回目は上半身と下半身をつなぐ大腰筋へのアプローチでした。 解剖学の本で説明を受けると、どうやら腸の後ろ側にある大きな筋肉とのこと。 まずは、腕、胸部から肩、脚の調整をしてから、大腰筋へ。 腹側からうねうねと探るように宮井さんの指が奥へ入り込んで行きました。 (後で自分で試してみましたが、どうもたどり着きません。不思議です) その大腰筋を使って脚を長く伸ばしたり、膝を曲げたり。 普段意識はしていないけれど、案外あっさりと大腰筋を使えているようでした。 以前から気になっていたバランスボールの出番がなかったのが残念です。セッション直後に気付いたのは、歩くときに上下の揺れが少なくなり、 前後移動がスムーズになったこと。それから、これは「気のせいかな?」と思い 口にしませんでしたが、バストアップした感じがしたこと。 帰宅途中では、歩幅が広がったのを実感しました。 その後は、とにかく、骨がよく鳴ります。特に右の脚、骨盤の辺り。 手首や足首、肩の骨もバキバキ鳴ります。 今まで横向きで寝ることが多かったのですが、仰向けで寝てもあまり苦痛で なくなりました。椅子に座る際、脚を組まなくても平気になりました。 かなり後ろまで首が回るようになり、運転が楽になりました。
大腰筋を意識することで、骨盤のゆがみなどの問題がなくなり、 冷え性などの改善にもつながるとのこと。 ちょっとしたエクササイズを取り入れ、日常生活でも意識的に 大腰筋を使うように心がけようと思います。
第6セッション
6回目は、背面のセッションでした。 骨盤、仙骨などの模型を見ながら今日の部位のお勉強をしました。 セッションが始まりうつぶせに寝た途端眠気が襲いました。 脚を曲げたりひねったりした後に足裏から上に向かってアプローチ。 全般的に強めのタッチでしたが、それでも半分眠ってしまいました。 骨盤を前後に動かすことが全然出来ず、宿題となりました。 今まで、デューク更家のウォーキングや知恵まっとなどを利用して 骨盤や仙骨を意識していたつもりなのに、体得できていなかったようです。セッション直後は、腰から下の部分が重く太く長くなった感じ。 歩いてみると、自分の体の筒が前後に長い楕円形になった感じ。 帰宅して鏡を見ると、ちょっと首が長くなったような。 翌朝確認してみたら、鎖骨の左右のずれがあまりなくなったような。 今は、靴に足裏のアーチがフィットしてとても歩きやすいです。
セッション後、いつも感じるのは、体の中がポカポカすること。 今回もお腹周りがずっと暖かかったです。
第7セッション
セッション前に、前回今ひとつ理解できていなかった骨盤の動かし方について 再度教えていただきました。宮井さんが、私の体の癖を体現してくださったので な~るほど、とやっと納得できました。私の大好きな解剖学テキストによる解説の後、まずは腕から頭部へ向けて アプローチ。その後、胸周りや肩周辺を伸ばしていただいて、頭部へ移りました。 顔の頬周辺の深部をぐいぐい中心から耳に向かって引っ張られたときは、 エステのように表面を優しくタッピングされるのと違いびっくりしました。 頭皮のマッサージは非常に気持ちよく、首を深部からゆっくり回すと、 普段よりかなり後方まで無理なく回りました。 そしていよいよ、口の中と鼻の穴にアプローチ。 頬の内側はかなり硬かったようで、右側をやってくださっているときに、 かなり痛みを感じました。
鼻の穴は、右は全く痛みを感じませんでしたが、左は辛かったです。 セッション後歩いてみると、首から上がふわ~っと軽くなりました。 とにかく驚いたのは、鼻の穴が通るとこんなに気持ちのいいものだということ。 顎関節も柔軟になり、今までと違う感覚で食事を楽しんでいます。 帰りの電車の中では、座りながら何故か何度も腿が持ち上がりました。 普段このような動作をすることがないので、我ながら不思議でした。 セッション前に歩いたとき、今までより歩幅がぐんと広がり 「春ですね~」と言われましたが、確かに自分の中で何かが変わり始めて いるのを感じています。
第8セッション
8、9回目は半身の統合セッション。 壁に向かって座り、体の中心から壁につけた指先に向かって力を入れる動作をし、 力の入り具合で上下どちらか決めるとのことでしたが、 私の場合はどちらも差があまりないように感じたので、 今回はまず下半身を統合させることになりました。脇腹を押さえられながら、坐骨をできるだけ肩から遠ざけるようにしたり、 背骨を首から脚に向かって一つ一つ背後に膨らませていくようにしたり、 自分の癖である”右体側と背中側が縮んでいる”のを矯正できるような アプローチが主だったように思います。 脚の外側の筋膜のリリースもしていただきました。 また、5回目で行ったのと同様の大腰筋を伸ばす動作をしましたが、 今回は部分的に力が入ってしまい、なかなかうまく出来ませんでした。
しかし、セッション終了後は、見事に変化を感じることができました。 下半身がずっしりと重く、足音が大きくなりました。 その後、ロルフィング座りをして、腰を中心に左右にひねる動作をすると、 さらに下半身が重く太くなり、足音まで重低音になりました。
前回、自分の体の癖に気付くことができました。 そして、今回までの間に、さまざまな試みをしてきました。 前傾しがちな骨盤を、大腰筋を意識しながらできるだけ ニュートラルな位置にキープしたり、首や顎関節、表情筋のゆるんだ感覚、 鼻のスーっと通った感覚を記憶させようとしたり、普段の動作をしながら 骨や筋肉の動きをイメージしたりしました。また「操体法」も取り入れ、 体を感じることに集中して過ごす時間をできるだけ持つようにしました。
セッション前の写真撮影でも、変化は見られたようです。
今回気付いたことは、自分の体を変えるのは自分だ、ということ。 今までさまざまなボディワークを試して来ましたが、かなり他力本願的な 態度で臨んでいたように思います。最初に宮井さんからいただいたメールに 「ロルフィングは共同作業です。協力して良いセッションになるとよいですね」と 書いてありましたが、かなり最近まで、”協力”とは ”セッション中の指示に従うこと” だけだと思っていました。 そうではなく、セッションで変化した体に気付き、 体との対話をし、自分の体を自分で整えていくことが、ロルフィングの効果を より高めてくれるのではないかと考え始めています。
第9セッション
今回は上半身の統合でした。 パソコンを使うことの多い事務職をやっている人は肩が前に入りやすいらしく、 私は右肩がすごく前に入っていて、「これは猫背なんだ」と思いこみ、 矯正タンクトップのようなものを一時期着用していたりもしました。 が、今日のセッションで、私の体のバランスがどうして崩れていたのか 解明でき、それが猫背という問題ではなかったということが判明しました。首をゆるめ、鎖骨周辺をゆるめ、肩をゆるめ、肩甲骨をグリグリ動かし、 以前のセッションでは出来ていたようなことが出来なかったりして、 頭には疑問符が並びまくってしまったけれど、とりあえず本日のセッションは終了。
そして、歩いてみると、確実に何か変化を感じます。 上半身にしっかり実が詰ったような感覚。 体に広がりを感じました。 左肩がストーンと降りて、腕が重力に逆らわずにぶらさがっています。 そして気になっていた右の肩先も、今まではなんとなく常に視界に入っていたのが、 首を回さないと見えない位置に移動しています。
その後、イメージを使っていくつか歩き方を試してみました。 お腹からではなく、胸から前へ進むようにすると、歩幅が更に広がり、 なおかつスピード感が増すようです。イメージでここまで体が変化するのですね。
今回唯一残念だったのは、セッションで意識が上半身に移動してしまったせいか、 前回得られたどっしりとグランディングしている感覚が薄れたことです。
今回は、今までの中で一番セッション前後で変化を感じました。 変化に対する感覚が鋭くなってきたということでしょうか。
第10セッション
ベーシック10最後は統合のセッションでした。 今までの復習をしながら全体のバランスを調える感じで、 前回できなかったことができたり、できたことができなかったり、 変化を感じられる部分とそうでない部分がありました。 一番の変化は首のゆるみです。 また、肩甲骨も以前よりはるかに動くようになりました。 呼吸を背中でも感じられるようになりました。 ただ、グランディングして、内腿を意識して立つ、のはまだまだ苦手なようです。 外見的な変化は乏しいかもしれません。 でも内的にはかなり変わったと自覚しています。 体の中の骨や筋肉の動きがイメージできるようになりました。 脱力もできるようになりました。 私にとっては大きな変化です。セッション終了後、体全体が丸みを帯びた感覚がありました。 パーツパーツそれぞれが丸く、自己主張しているような感じでした。
寒い冬から始めて、桜舞う暖かい春の日に終わったベーシック10。 宮井さんに「あなたにとってロルフィングとは」と聞かれ「”再”です」と答えました。 『Reconnection』という本で初めてロルフィングを知りました。 Reconnection=再結合。 ロルフィングについて書かれている本ではありませんが、 何か私にとっては意味のある言葉、そして出会いだった気がしてなりません。
私にとってロルフィングとは
The best way to know your body and to restart your life.
です。
素晴らしいロルファーさんにめぐり合えたことを感謝いたします。 どうもありがとうございました。

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